2023年 11月
自主調査コラム【第2回】2023年夏の過ごし方
~リベンジ消費はあった?なかった?~
エム・アール・エス広告調査のリサーチャーが、
自分が今気になることをリサーチし、交代でコラムを執筆します。
第2回は「今年の夏の過ごし方」をテーマにお送りします。

執筆者:リサーチャー K.N
こんにちは。涼しくなってきて過ごしやすい天気が続きますね。
今年の夏は暑かったと感じた方も多いと思いますが、平均気温が統計開始以降最高記録を更新し、
東京の真夏日も過去最長を記録といった記録上でもかなり暑い夏となりました。
そんな中、皆さまは今年の夏はどのようにお過ごしだったでしょうか。
今年は新型コロナウイルスの影響も落ち着いてきて様々なイベント・催し物が復活し、ここ数年の我慢を
解消すべく「リベンジ消費」に励んだ方もいらっしゃるのかなと思います。
一方で、重なる物価高や酷暑の影響を実感した人も多かったのではないでしょうか。
今回はそんな「今年の夏の過ごし方」について振り返ってみます。
1.今年の夏に旅行に行った人は約3割、ほとんどが国内旅行
今年の夏に旅行に行った人は31.3%となり、そのほとんどが国内旅行でした。
行き先では「関東」が最も多く「近畿」「東海」「北海道」と続きます。
若い世代ほど旅行に行った人の割合が高く、多くの若者が旅行を楽しんだようです。
一方で50歳以上の女性では旅行に行った人は26.0%に留まりました。

2.帰省や家族サービスでの旅行が多い 若い人は一人旅も
旅行の同行者は「家族・親戚」が多く、帰省や家族サービスによる旅行が多い結果となりました。
また、若い世代ほど一人で旅行に行くケースが目立ちます。
男性では「恋人・パートナー」のほか「友人・知人」との旅行も多く、幅広い人と旅行に行っていました。

3.日帰りのお出かけ先では「買い物やショッピング」「外食」が優勢
旅行以外のお出かけ先では「買い物やショッピング」のほか「外食」や「実家や親戚の家」が多く挙げられました。
特に50歳以上の女性ではその傾向が強く、旅行ではなく日常生活の充実が中心となりました。
コロナウイルスの影響が落ち着き、実家への帰省や孫・子どもの顔を見に行きやすくなったのかもしれませんね。
一方で、若い世代ほど「買い物やショッピング」「外食」は控えめの傾向でした。

4.リベンジ消費の中心は「子育て世帯」 小さな子供と一緒に夏休みを楽しいものに!
最後に、今年の夏の過ごし方が「コロナ前と近い過ごし方をした」かつ「お金をパーッと使った」人を『リベンジ消費層』として、
反対に「去年と同じような過ごし方をした」かつ「今夏は節約を意識した」人を『節約意識層』として特徴を見てみました。
全体に対して、リベンジ消費層は6.9%とかなり少ない割合に対して、節約意識層は21.1%となりました。

年代・ライフステージを見ると、リベンジ消費層では女性の若年層の割合が多く、
特に子供の小さい子育て世帯に多いことが分かります。
一方で節約意識層では、独身者や子供なし世帯で多い傾向でした。

続いて、各層での旅行の有無やお出かけ先を見ると、
リベンジ消費層では約半数が旅行に行っており、反対に節約意識層では旅行に行った人は2割弱となりました。
リベンジ消費層の主なお出かけ先としては、「外食」や「実家や親戚の家」を筆頭に「温泉」「夏祭り・花火大会」やレジャー施設など
子供連れが楽しめるような場所にお出かけをしていました。

今年の夏の満喫度では、リベンジ消費層で「満喫した」42.0%と高いスコアを示した一方で、「満喫できなかった」人も40.6%おり、
子供と一緒に楽しみながら今年の夏を満喫できた人が多いものの、子供のために自分のレジャーを我慢した人も多そうです。

いかがだったでしょうか。
コロナウイルスの影響も落ち着き、様々なイベントや催し物が復活した2023年の夏でしたが、
物価高や天候の影響などもあり、あまり積極的に「リベンジ消費」を果たせた人は少なかったのかなと思いました。
一方でお子さまのいるご家庭では消費行動や過ごし方の意識に違いがあり、
節約と両立するために「子どもと一緒に楽しんで、大人のレジャーは我慢する」といったような親心も垣間みれてほっこりしました。
皆さまも、今年の夏にどんな過ごし方をされていたか振り返ってみてはいかがでしょうか。
■調査概要
・調査方法:インターネット調査(アイブリッジ株式会社のFreesyを利用)
・調査地域:全国
・調査対象者:全国20~69歳の男女個人
・サンプルサイズ:1,000サンプル
・調査時期:2023年8月31日(木)~9月1日(金)
・調査機関:エム・アール・エス広告調査株式会社